このサイトで普段紹介しているイラストや写真にはjpgやpngといった形式があることを知っている方は多いと思います。
ですが、その拡張子ごとの違いや、使い分け方までで知っているでしょうか?
今回の記事では、そうした拡張子の違いが判らないという方向けに、画像形式の違いをまとめてみました。
様々な画像形式
BMP(Microsoft Windows Bitmap Image)
BMPは以下のような特徴を持っています。
・Microsoft Windowsのために作られた画像形式
・フルカラーまで対応可能
・基本的に無圧縮
・背景透過不可能
1980年代前半から使われている、歴史あるフォーマットです。
Windowsのために作られたフォーマットなので、Windowsであれば原則表示が可能です。
特徴としては、基本的に無圧縮なので、画質の劣化がほとんどありません。
一方で、ファイルサイズが非常に大きくなりやすいという欠点があります。
TIFF(Tagged Image File Format)
TIFFは以下のような特徴を持っています。
・フルカラー
・様々な圧縮方法が使用可能
・高解像度が必要な場合に用いられる
・マルチページファイル
TIFFは1986年に登場したフォーマットです。
現在普及しているJPEGで起こるような画質の劣化がないので、高解像度だったりサイズが大きい画像が必要なとき使われています。
一方で、容量が大きいためWebの表示などには不向きとされています。
また、TIFFの特徴として一ファイルに複数の画像を格納できるというのがあります。
さらにTIFFは、「タグ」という概念を使うことで、一画像ごとに、圧縮方法やカラー形式などを決めることができます。
GIF(Graphics Interchange Format)
GIFは以下のような特徴を持っています。
- 256色
- 可逆圧縮
- 背景透過可能
- アニメーション可能
GIFは、1987年に登場した比較的古いフォーマットです。
BMPのような容量の大きい画像が不便であったので、容量が小さくなるようなフォーマットとして開発されました。
256色までしか表現できないので、写真などの画像には適しておらず、色数を必要としないアイコンや図形などに適しています。
GIFの最大の特徴はアニメーション機能です。
現在よく使われているJPEGにはアニメーション機能がないので、GIFのアニメーションは今でもよく用いられています。
JPEG(Joint Photographic Experts Group)
JPEGは以下のような特徴を持っています。
- フルカラー
- 不可逆圧縮
- 背景透過不可能
JPEGは1992年に登場した、比較的古いフォーマットです。
BMPのように容量が大きくなく、GIFよりももっと色数が多くなるようなフォーマットとして開発されました。
フルカラー(16,777,216色)で表現できるため、たくさんの色を必要とする画像に向いています。
例えば輪郭がぼんやりとした画像や、色がなだらかに変化する画像が適しています。
ゆえに、デジタルカメラの画像形式など、写真を表現するのによく使われています。
その反面、色の境界がくっきりした、イラストやロゴなどの表現を苦手としています。
また、JPEGの画像は圧縮すると元に戻すことができません。
これを不可逆圧縮といいます。
不可逆圧縮であると、一度画質を落としたときに、もう一度元の画質に戻すことができないという事です。
さらに、画像の透過を表現できないので、画像を重ね合わせるといった際に問題となります。
PNG(Portable Network Graphics)
PNGは以下のような特徴を持っています。
- フルカラー
- 可逆圧縮
- 背景透過可能
- Webに適したフォーマット
PNGは、1996年に登場したフォーマットです。
GIFの代替として開発された事と、JPEGなどの後発であることから、JPEGやGIFと比較して以下のような長所を持っています。
- GIFと違い写真などの色数の多い画像を表現できる
- GIFと違い半透明の表現までできる
- JPEGと違い色の境界がくっきりした画像の表現もできる
- JPEGと違いフルカラーでも可逆圧縮
一方で、以下のようなJPEGやGIFと比較して、以下の短所があります。
- GIFと違いアニメーションが標準ではできない
- ファイルサイズが大きくなりやすい
また、Web上での使用が念頭に置かれているので、印刷には不向きとされています。
具体的に言うと、CMYK(印刷でよく使われる色の表現法)にサポートしていないので、印刷時に色が正しく出力されないという問題があります。